「壁紙なんて選んだこともないし、メーカーも種類もたくさんありすぎて、どれを選んだらよいのか分からない!」
そんな不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
この記事では3回に分けて「失敗しない壁紙の選び方」をご紹介します。
1回目の今回は、壁紙選びのポイントとなる
「①色み」と「②テクスチャー」について解説します。
コツが分かるとインテリアコーディネートがさらに楽しくなりますよ。
また「③実例を見る」では、各壁紙メーカーの特徴も掲載しました。
まずはイメージに合いそうなメーカーを見つけて、実例から探していくのも1つの方法です。
- 海外インテリアと、間取り・色彩計画が好きなインテリアコーディネーター
- 大手住宅メーカー勤務・家具ショールーム勤務・フリーランス 多様な働き方を経験
- 資格:インテリアアカデミー認定講師、インテリアコーディネーター、整理収納・色彩等
2回目以降の記事はこちら↓
順番に読み進めて、壁紙選びの参考にしてください。
① 色み
壁紙は、床・建具・家具・カーテンなど、部屋を構成する要素とのトータルバランスを考えて選びます。そのとき注目するのが「色み」です。
特に、部屋に占める面積が大きく、壁と隣接する「床材」の色み(色合い)に注目することがポイントです。
床・壁・天井などは「ベースカラー(基調色)」に分類され、部屋全体の約70%を占めます。
色みは、ぱっと見の色の 奥または元に感じる色合いや、
濃淡(無彩色:白・グレー・黒の度合い)が判断基準のひとつになります。
たとえば、「茶色」と言っても、よく見ると、赤みの茶色・黄みの茶色・グレーがかった茶色など様々です。
コーディネート例としては、「黄み」を感じる床材には、「黄み」を感じる壁紙を合わせる。「グレー」を感じる床材には「グレー」を感じる壁紙を合わせる。
というように、壁紙は床材の持つ「色み」と同じ系統を選ぶことで、部屋に統一感が生まれます。
色みは1色単体で見ると分かりにくいため、複数の色と見比べながら選ぶことがおすすめです。サンプル帳やカットサンプル、ショールームなどを利用して確認しましょう。
- どのような色の系統を感じるか
(Ex. 赤っぽい、黄みを感じる、青みがかっている など)
赤系・黄系 → 暖色:
あたたかみのあるインテリア向き
青系 → 寒色:
クールな印象のインテリア向き - 白・グレー・黒の中では、どれに近いか
無彩色:
白 ──── グレー ──── 黒
相性の良い濃淡:
淡い・明るい色 ── 濃い・暗い色
② テクスチャー
「色み」と合わせて、壁紙選びのポイントになるのが「テクスチャー」です。
テクスチャーとは、
触った時の感触や見た目から分かる、風合い・質感・表情のこと。
壁紙の場合は、主に次のような風合い・質感・表情があります。
- さらっとしている
- ざっくりとした
- 凸凹している など
よく使われるビニル壁紙のテクスチャー(風合い・質感・表情)は大きく分けて、「無地」「織物調」「石目調」の3つです。
無地
織物調
石目調
つくりあげたいインテリアイメージやインテリアスタイルによって、色みとテクスチャーを使い分けることがポイントです。
「色み」+「テクスチャー」組み合わせ例
ナチュラル
赤系・黄系の床材には、あたたかみのある「ベージュ」「アイボリー」に、ざっくりとした「織物調」壁紙を合わせてナチュラルなインテリアに。
ベーシック・カジュアル
あたたかみを感じる白系・橙系(ライト・ミディアム)の床材には、「オフホワイト」の「無地」壁紙を合わせてベーシック・カジュアルなインテリアに。
モダン・シック
ひんやりとした白系・青系・グレー系・黒系(ダーク)の床材には、「グレーがかった白」の「石目調」壁紙を合わせてモダン・シックなインテリアに。
③ 実例を見る
壁紙は「サンプル帳」から選ぶケースが多いのですが、デザインイメージや方向性が決まっていないうちに選び始めてしまうと、結局何を選んだらよいのか分からなくなり、時間と労力だけが費やされてしまいます。
膨大な数のサンプルから選ぶのは至難の業ですので、まずは実例を見ることをおすすめします。
壁紙メーカーのホームページには「インテリアイメージ」や「インテリアテイスト」ごとに実例写真が載っていることも多いので、好みを知るのに役立ちます。ぜひ参考にしてみてください。
おもな壁紙メーカーの特徴
- サンゲツ
王道からトレンドまで、とにかく種類が豊富。イメージや空間ごとの実例も充実しています。
WEB:https://www.sangetsu.co.jp/ - リリカラ
幅広いニーズに対応。ウィリアム・モリス「Morris & Co.」の壁紙を扱う国内唯一のライセンシー。
WEB:https://www.lilycolor.co.jp - シンコール
飾りすぎずに個性を表現できる壁紙が揃います。絵本の世界を味わえるキャラクター壁紙も。
WEB:https://www.sincol.co.jp - ルノン
消臭壁紙「空気を洗う壁紙®」や襖紙など、機能性や伝統を兼ね備えた商品が魅力です。
WEB:https://ssl.runon.co.jp - 東リ
素材感をリアルに表現した壁紙や、シンプル・ベーシックなラインナップが豊富です。
WEB:https://www.toli.co.jp - トキワ
空間に馴染みながらも個性を感じる色彩やデザインの壁紙が魅力です。
WEB:https://www.tokiwa.net - トミタ
日本・世界、それぞれの良さと感性が光る、個性的で上質な壁紙が揃います。
WEB:https://www.tominet.co.jp - テシード
世界中から厳選された輸入壁紙の、洗練されたデザイン・一流ブランドの世界観は必見です。
WEB:https://www.tecido.co.jp
実例で好みの空間が見つかったら、どのような色み・テクスチャーの壁紙が使われているか、床材や建具・家具など、空間を構成する要素との組み合わせはどうなっているか観察してみましょう。
「色み」や「テクスチャー」など、ある程度好みが分かってからサンプル帳で選ぶと効率がよく、イメージのズレも防ぐことができます。
最も良い方法は、実際に壁紙が施工されている空間に行き、自分の目で確かめることです。
たとえば、プロによってコーディネートされた住宅展示場やマンションのモデルルームは、お手本として最適です。
インテリアイメージ・インテリアスタイルに合わせたおすすめの壁紙が使われていますので参考にしてみてください。
また、新築・注文住宅を扱うハウスメーカーでは、そのメーカーで建築した人の実邸を見学できるイベントなども用意されています。
使用されている壁紙のメーカー・商品名・品番を教えてもらえれば、そのまま自宅に採用することもできます。
まとめ
全3回でお届けしている「プロが教える!失敗しない壁紙の選び方」。
1回目の今回は、壁紙選びのポイントとなる「色み」「テクスチャー」についてご紹介しました。
- 色み
ぱっと見の色の 奥または元に感じる色合いや、濃淡(無彩色:白・グレー・黒の度合い)が判断基準のひとつになる。
床材と壁紙の色みを合わせると統一感が生まれる。
- テクスチャー
触った時の感触や見た目から分かる、風合い・質感・表情のこと。
壁紙の場合は主に、「無地」「織物調」「石目調」の3種類。
デザインイメージによって使い分けることが効果的。
実例を参考にデザインイメージや方向性を決め、色みとテクスチャーの組み合わせを楽しんでみてください。
続編〈ベースクロス・アクセントクロス〉プロが教える!失敗しない壁紙の選び方 (2) では、
- 「白い」ベースクロスを選ぶときのポイント
- デザインイメージ別の壁紙施工例
- アクセントクロスにおすすめのスペース をご紹介します!
壁紙メーカーが手掛けた素敵な実例写真もたくさん掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
インテリアコーディネーター資格講座「ココスク」は、あなたの夢の実現を応援します。
ココスクは、あなたの夢の実現を応援します!
スマホで学ぶ資格講座 \ 詳しくはこちら /