インテリアコーディネーターとして家を建てたり、リフォーム・イノベーションをしたりする場合に3DCADや3DCGを使った業務をすることがあります。
3Dによるモデルを作成する点では同じですが、3DCADと3DCGにはどのような違いがあるかご存知でしょうか。
インテリアコーディネーターの試験にも出題される項目なので、今回の記事では3DCADや3DCGの特徴を紹介していきます。
3DCADと3DCG
3DCADとは
3DCADは、2DCADを3Dに立体化し3Dモデルを作ることが多いです。その際に、2Dの図面を元に精密に作成したりすることもあるのが特徴。
例えば、車や飛行機の設計を3Dモデルを作りながら進めて、車を構成する各種パーツの大きさ・寸法がわかるようにしていきます。
建築業界では、住宅の間取りからドア・窓の配置、そして家具も置いて部屋のイメージを立体的にモデル化することが多いです。
設計図面を元に3Dモデルを作ることで、ドアの開け閉めの際に家具にぶつからないか、部屋の面積を確保できているかなどを確認できます。
また、家を構成する柱や壁のコンクリート量を計算したり、窓や照明などに型番などの情報を持たせたりできるのも3DCADの特徴です。
3DCGとは
3DCGは、キャラクターを動かしてアニメーションなどの映像作品を作る際に活用されることが多いです。
先ほどの例えで言えば、車を3DCGで再現することで見た目をリアルに視覚化したり、背景やアニメーションをつけて動かしたりできるのが3DCGの特徴です。
車を本物のように走らせる映像を作り、テレビのコマーシャルに使ったりすることもできます。
建築業界では、設計で使うよりも顧客への説明・プレゼンテーションで使用することが比較的多いです。
3Dモデルよりもリアルな質感が表現できるため、家の外装や部屋の見た目を再現して顧客への説明用の資料や、ホームページ上での紹介で使ったりもできます。
3DCADと3DCGの違い
設計と合わせて3Dモデルを作成する際には3DCAD。
リアルな質感や見た目の3Dモデルや、映像による出力をしたい場合には3DCG。
といった使い分けがあります。3DCADと3DCGのソフトは多岐に渡るため、3DCADでも3DCGのようなリアルな表現ができるソフトもあります。
逆に3DCADで作成したモデルのデータを3DCGで使うこともあり、プレゼンテーション用のCG作りを別の人が進める会社もあるのが特徴。
インテリアコーディネーターは、マンションや家といった設計に関わる場合は3DCAD。
顧客用にプレゼンテーションをするために、インテリアのイメージを作成する場合は3DCGに関わることもあるでしょう。
3DCAD・3DCGの知っておきたい用語
インテリアコーディネーターとして、建築などに関する知っておきたい用語を3つ紹介します。
BIM
BIM(ビム)とは、ビルディング インフォメーション モデリングの略称で、建築に関する用語の一つです。
住戸などの建築を3DCADで作成していく中で、部屋の名前や面積、ドアや窓の個数、内装の材料といった情報を含むモデルをBIMと言います。
そのため、建築関係の設計に関わるインテリアコーディネーターは、BIMを前提とした3Dモデルの作成に関わることもあるでしょう。
デジタルファブリケーション
デジタルファブリケーションとは、デジタルデータを元にして機器などを製作する技術を指します。
3Dプリンター、3Dスキャナなどはデジタルファブリケーション機器の一つで、海外の認知度が高いのが特徴。
会社によっては3DCADで部屋などの空間を設計し、そのデータをそのまま製作に移していく取り組みも進んでいます。
内装の造作やデザイン性の高い家具などをオーダーメイドで製作することで様々な需要に対応していくのが特徴です。
3Dプリンター
3Dプリンターは、3Dモデルのデータを元に実物を作り出す機械を指します。
建築業界では、家や家具などを3D プリンターで作成して、形状の確認を進めながら短期間で納品をしている会社もあります。
特に家具は一般的に材料費がかかり、手作業を必要とする事も多いため3Dプリンターで作成するという方法が注目を集めています。
そのため、家具などに関わりが深いインテリアコーディネーターは、動向を知っておくと良いでしょう。
インテリアコーディネーターと3Dに関わる仕事について
建築関係の設計や家具デザイナーを兼ねるインテリアコーディネーターの場合、3DCADを使って仕事をすることが多いです。
家やマンションの設計と合わせて家具の配置や内装のイメージを考えるにあたり、3DCADを使うこともあります。
家具デザイナーの場合は、取引先やお客さんの要望に合わせてオリジナル家具をCADで設計していきます。
その際に、デザイン案を複数考えたり、製作にかかる費用の算出をしたりする中で、設計から製作まで関わっていくのが特徴です。
ショールームや展示会でお客さんへの説明の際に、3DCGを使ったモデルを見せて商談を進めることがあります。
インテリアコーディネーターならではのセンスを活かし、3DCGを使ってインテリアなどのパースを作成することもあるでしょう。
実際のイメージを正確に伝えるため、家具や内装の3Dモデルに対して色だけでなく木・樹脂といった材質を表していくのが特徴。
また、照明などの光によるインテリアの見え方を考えたりすることもあります。
インテリアコーディネーターと3Dシミュレーション
3DCADや3DCGの専門的なソフトを使う以外にも、メーカーのサイトやアプリで簡易的なシミュレーションもできます。
リビングにテーブルやソファ、絵画や棚を配置して床材などを選択してシミュレーションができるのが特徴。
実際に買ってみないとわからないインテリアの組み合わせをシミュレーションすることで、理想の部屋作りを踏まえた家具の購入につながります。
インテリアコーディネーターとして依頼者との打ち合わせの際に、さっと部屋のイメージを簡易的に作成できるため便利です。
また、外出先でもスマートフォンでシミュレーションができるため、試しに使ってみるのもおすすめ。
インテリアコーディネーターの試験勉強のために、3Dについて学べるだけでなく家具の種類を学んだりもできますよ。
オンラインで使える簡易シミュレーションの例
※サイトやアプリによって無料でシミュレーションできる数などが決まっている場合があります。
まとめ
インテリアコーディネーターは、3DCADや3DCGに関わる機会が意外と多いと思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
試験範囲の項目の一つである3DCADや3DCGへの理解を深めた上で、新築からリフォーム、家具の設計でも使われることが多いことが伝わったなら幸いです。
今回の記事を踏まえて、インテリアコーディネーターの仕事への興味を広げてみるのもおすすめですよ。
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