インテリアコーディネーター 向いている人・向いていない人

インテリアコーディネーターのイメージ

インテリアコーディネーターに興味があるけど、好きなことを仕事にするってどんな感じ?どんなところが大変?

この記事では、実際の仕事内容や業界の特徴を踏まえながら、インテリアコーディネーターに向いている人・向いていない人をご紹介します。

  • インテリアが好きだけど、自分にできるか迷っている人
  • インテリアコーディネーターの資格を取ろうか迷っている人

ぜひ読み進めて、仕事選びの参考にしてください。

この記事を書いている人
N講師
  • 海外インテリアと、間取り・色彩計画が好きなインテリアコーディネーター
  • 大手住宅メーカー勤務・家具ショールーム勤務・フリーランス 多様な働き方を経験
  • 資格:インテリアアカデミー認定講師、インテリアコーディネーター、整理収納・色彩等
目次

インテリアコーディネーターに向いている人

インテリアコーディネーターに向いている人って、どんな人ですか?

N講師

・インテリアや建築が好きな人
新しいものやトレンド情報に敏感な人
話を聞くのが苦にならない人
好きなこと以外の知識も前向きに学べる人
やりがいのある仕事がしたい人

主にこんな人が向いていますね。
では、それぞれについて解説していきます。

インテリアや建築が好きな人

この仕事に長く携わるためにも、インテリアや建築が好きという気持ちは大切です。

インテリアコーディネーターは「家具を選ぶ仕事」と思っている人も多いですが、実際は照明・設備・装飾品・植物などの選定・計画まで、仕事内容は多岐に渡ります。

知れば知るほど奥が深い世界。
好きだからこそ興味が湧き、楽しみながら知識も増えていきます。

日常生活から旅行まで、関心と視点次第でアイディアやインスピレーションを得ることができるのも、インテリアコーディネーターの仕事ならではの魅力です。

インテリア

たとえば、

  • 素敵な建物やインテリア
  • 旅先のホテル
  • ついつい長居してしまう心地よい空間
  • 何度も行きたくなるカフェ
  • 使い勝手のよい家具 など

日頃からいろいろなものを観察して仕事に活かすことを楽しめる人は、インテリアコーディネーターに向いています。

新しいものやトレンド情報に敏感な人

  • 今、世の中ではどのようなものが人気なのか
  • 「プロに頼むからには、おしゃれでこなれたインテリアにしたい」という要望にどう応えるか

お客様が思い描く理想を叶えるために、インテリアコーディネーターは常にアンテナを張っておく必要があります

ハウスメーカーやショールームでは、次々に新しい商品が出てきます。

アイテムひとつひとつの特徴や背景(今までの問題点改善や時代の傾向)、デザイナーの意図など、トレンドやニーズを知っておくことで、インテリアコーディネーターとしての引き出しを増やすことができます。

  • 情報や知識を覚えることが苦ではない
  • 新しいものやトレンドに敏感
  • 取捨選択しながら率先して取り入れられる

そんな人は、インテリアコーディネーターに向いていると言えます。

インテリアのトレンド

また、今の時代、お客様はSNSで情報を集めるのが当たり前なので、写真の情報だけを頼りにメーカーや品番を探すこともあります。

世の中ではどのようなものが人気なのか、こまめにリサーチしておくことで、お客様の意図を汲み取ることもできますし、お互いの認識が合致することで打合せや計画がスムーズになります。

話を聞くのが苦にならない人

インテリアコーディネーターは提案力が必要なため、話が面白くて明るい性格など「話し上手な人」が向いていると思われることが多いのですが、実はその逆。
「聞き上手な人」が向いています

お客様の希望や、時には悩みを聞いて、それに対して適切な提案をするという一連のプロセスには、傾聴力・洞察力が必要だからです。

言いづらいこと・言わなくてもいいなら言いたくないこと・プライベートなことを、「この人になら安心して話せる」と思ってもらえる人柄や姿勢がインテリアコーディネーターには求められます

好きなこと以外の知識も前向きに学べる人

どの仕事でも言えることですが、学びに終わりはありません。

トータルコーディネートを手掛けるためには、自分の好きな分野だけに偏らず、必要な知識やスキルを意識的に学ぶことが大切になってきます。

インテリアの仕事に携わるには、キッチン・お風呂・トイレ・給湯器・空調などの設備やペットに関すること、年代の違うお客様の趣味嗜好なども知っておく必要がありますし、建築はもちろん、時には法律の知識も必要です。

リフォーム・リノベーションでは、柱や壁・配管など構造に関わる部分や、断熱材・シロアリ対策(駆除)に至るまで理解しておかなければいけません。

そのため、「好きなことを仕事にしているはずなのに、インテリアを嫌いになってしまいそう」と思う人は、趣味として楽しむ方が得策かもしれません。

表向きは華やかな仕事に見えるインテリアの仕事ですが、実際は地道な学びや情報収集が多いのも事実。何事も前向きに学べる人は、インテリアコーディネーターに向いているといえます。

情報収集・学び

また、インテリアコーディネーターは職域が広いのも魅力のひとつ。

たとえば、

  • ファブリックスが好きなら、カーテンなどのショールーム
  • 家具や収納をデザインしたいなら、造作家具専門店 など

「インテリアのどんなところ、何が好きなのか」を知ることで、自分の「好き」に特化した仕事を選ぶことができ、深く極めるスペシャリストになることもできます

やりがいのある仕事がしたい人

インテリアコーディネーターは、お客様の夢を実現したり、悩みを解決して快適な暮らしを提供することができる素晴らしい仕事です。

毎日の暮らしを左右する仕事、すなわち人生に携わる仕事であり、扱う商品や金額も大きいため責任やプレッシャーは大きいですが、その分やりがいと達成感も大きい仕事です。

お客様にご満足いただき、「ありがとう。あなたにお願いして本当によかった。」という感謝や喜びの言葉をいただいた時には、「この仕事をしていて本当によかった…!」と、言葉にならないほどの感動があります

やりがいのある仕事

また、インテリアは完成するまで分からない部分が多いので、「思い描いていたイメージが空間としてかたちになった瞬間」の喜びや達成感は、一度味わうと虜になります

通常ではなかなか入ることのできない高級マンションや、モデルルームのコーディネートに携われる機会、場合によっては有名人やセレブがお客様になることもあり、仕事を通じて今まで知らなかった世界や価値観に触れることができるのも魅力です。

インテリアコーディネーターに向いていない人

では反対に、インテリアコーディネーターに向いていない人は、どんな人ですか?

N講師

・絶対に土日休みがいい人
数字を見るだけでも嫌な人
コーディネーターではなく、アーティストになりたい人
やりがいよりお金が欲しい人
社交的な仕事をしたくない人

こんな人は、あまり向いていないといえます。
では、解説していきますね。

絶対に土日休みがいい人

打合せや納品日など、インテリアコーディネーターのスケジュールは「お客様の都合に合わせる」ことが基本です。
打合せは最低でも2時間かかる内容がほとんどですので、「絶対に土日休み」「毎日定時で仕事を切り上げたい」という人には難しいかもしれません

日々のメールのやりとりも、「お客様の仕事のお昼休み」、「お客様が帰宅~食事や家事を済ませた後(夜の時間帯)」、「お客様が休日の土曜日・日曜日・祝日」になることが多いため、リアルタイムで返信すると、1日中ずっと仕事をしている…ということも。

インテリアコーディネーターは、「好きだからこそ休む暇なく没頭してしまう人」が多い傾向にあります。
自分の休日や稼働時間を知らせておくなど、メリハリをつけることが大事になります。

また、ショールームは火曜日・水曜日休みなど、基本的には平日が定休日のため、お客様と一緒に選定・確認する場合には土曜日・日曜日・祝日に出勤することがほとんどです。

会社や自分次第で上手く調整できる部分もありますが、基本的にはお客様の都合に合わせた働き方になることを頭に入れておくとよいでしょう。

インテリアコーディネーターに向いていない人

数字を見るだけでも嫌な人

「数字を見ただけで頭が痛くなってしまう」という人には、インテリアコーディネーターの仕事はつらいかもしれません。

インテリアはセンスや感覚の世界と思われがちですが、数字の世界でもあります。

図面・縮尺・サイズ・金額(見積り)など、数字なしには仕事はできません

絵が得意でなくても大丈夫ですが、簡単なスケッチやイメージパース・図面を描く機会もあります。
その時にも、数値や距離感を把握する力が必要になるため、「数字を見るだけでも嫌な人」にとっては、慣れるまではハードルが高く感じる可能性があります。

コーディネーターではなく、アーティストになりたい人

アーティスト

「1から10まで自分の意志を通したい」
「自分の作品をつくりたい」など

「アーティスト」を目指している人は、インテリア「コーディネーター」には向いていないかもしれません。
なぜなら、コーディネーターは「調整役」だからです。

「個性」はアピールポイントにもなりますし、インテリアコーディネーターが自身の好みや得意分野を把握していることは大きな強みです。

しかし、インテリアの専門家(プロ)としての意見は持ちつつも、相手の要望を叶えることがインテリアコーディネーターの仕事。

相手が満足することは大前提に、想像を超えた仕上がりを提供できるよう、知識やスキルを駆使して空間をつくりあげていきます
「自分が好きだからお客様も好きだろう。」という理由では、選ばれないこともあるのです。

クライアントによっては条件が厳しく、自分のスタイルを発揮できないこともあります。

仕事を通して何を得たいのか、どのような働き方をしたいのかを考えてみるとよいでしょう。

やりがいよりお金が欲しい人

インテリアコーディネーターの仕事は多岐に渡り、お客様の都合に合わせて仕事をすることが多いため、時給換算すると割に合わない…と、感じることがあるのも事実です。

  • 打合せの度に資料やサンプル帳を持参するので荷物が多い(重い)
  • 1日に複数のショールームや現場に行くので移動時間が長い など

体力・バイタリティがないと厳しい側面もあります。

高単価で仕事を引き受けたり、物件数を増やせば収入は増えますが、管理できる仕事量には限りがありますので、初めから高収入は期待しない方がいいかもしれません

ただし、実績やスキルによって任せてもらえる内容も変わりますので、労力に見合った金額設定ができる環境に身を置くなど、自分次第で状況は変えることができます。

社交的な仕事をしたくない人

社交的でない人

インテリアコーディネーターは、お客様はもちろん、社内での連携や業者とのやりとりなど、人とのコミュニケーションが不可欠です。また、営業マンのようなアプローチが必要なシーンも多々あります。

現場では、いわゆる職人気質で頑固な人もいます。お客様の要望と現場の考えが噛み合わない場合には、間に入って調整するのがインテリアコーディネーターの役割でもあります。
時には板挟みになることもあるので、冷静・穏便に対処する能力が求められます。

また、コーディネートはひとつのメーカーで完結することはほぼありません。複数メーカーの商品のリサーチおよび在庫・納期の確認など、直接ショールームや担当者に問い合わせながら仕事を進めていくことが基本です。
どの仕事にも共通することですが、スケジュール管理は非常に重要です。

なるべく人と接することのない仕事がしたい人、同時並行が苦手な人は、インテリアコーディネーターには向かないかもしれません。

インテリアコーディネーター「資格」は必要?

資格試験の勉強

インテリアコーディネーター資格は、一次試験(学科)と二次試験(プレゼンテーション・論文)があり、実際の仕事ではどのような知識や技術が必要なのかを学ぶことができます

また、履歴書に記載できるので、就職や転職では学びの証・共通認識があるということが伝わり、資格を持っていない人に比べると有利になる場合が多いです。
(なかには、就職後に資格取得をすればよい職場もあります。)

実際に働き始めてからは、名刺交換の時点で安心感や好印象を与えることができるなどのメリットがあります

資格なし・未経験でもインテリアコーディネーターになることはできますが、専門知識も必要となるため、インテリアコーディネーター資格は取得することをおすすめします。

まとめ

インテリアコーディネーターに向いている人

  • インテリアや建築が好きな人
  • 新しいものやトレンド情報に敏感な人
  • 話を聞くのが苦にならない人
  • 好きなこと以外の知識も前向きに学べる人
  • やりがいのある仕事がしたい人

インテリアコーディネーターに向いていない人

  • 絶対に土日休みがいい人
  • 数字を見るだけでも嫌な人
  • コーディネーターではなく、アーティストになりたい人
  • やりがいよりお金が欲しい人
  • 社交的な仕事をしたくない人

インテリアが好きでやりがいがある仕事がしたい人、社交的な仕事が苦にならない人が向いていると言えますが、適性については実際に仕事をしてみて分かることが多いのも事実。

まずは一歩踏み出してみることが大切です。

  • 自宅のインテリアコーディネートをしてみる
  • インテリアコーディネーター資格の合格を目指す など

「やってみたい!」と思う気持ちを大切に、小さくても今できることに挑戦してみてください

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